19時間目 「漢方アロマセラピー」今日は、今年の秋に漢方アロマをテーマとした書籍を執筆することになり、また、当院では鍼灸などの中医学とアロマセラピーの組み合わせが大変好評ですので、当院で行っている漢方アロマとはどういうものか、通常のアロマとの違い、漢方との違い、またどのような効果があるか紹介します。そして実際に体験した方をモデルにみていきます。 では、その前になぜ漢方とアロマを融合したのかについてお話いたします。私はもともと西洋医学からこの東洋医学の世界に入ってきました。西洋医学を実践していたときには、客観的で、再現性が高いデータがとても重要視されます。当然、検査や治療、薬など明確で、基本的には誰が行っても同じでなくてはなりません。とても理にかなっており、合理的な医学です。それとは対照的な東洋医学は、客観的なデータは存在せず、再現性も高いとはいえません。また施術者によって相当内容は異なります。しかし、私たち人間や自然ははたして合理的な生き物でしょうか?生まれたときから体が大きい子、小さい子、風邪を引きやすい子など個体差がとても大きいように見受けられます。 西洋医学は、客観的にみるために平均値を取ります。その平均を基準として異常を見極めるのです。「平均の医学」と私は感じています。そこで、東洋医学はというと、人それぞれにあわせたオーダーメイドの治療となります。必要なツボを選び、刺激の強さを変えていきます。また、漢方薬では数種類の薬草をブレンドし、その人にあった量を投与します。まさに、「個人の医学」と呼べるでしょう。 そこでアロマについても考えました。アロマは鍼灸や漢方薬と同様に個人に合わせたオーダーメイドが必要ですし、多くのサロンで実践されています。ただ、気になるのは化学成分の効能を重要視ししすぎていることです。確かに確認されている化学成分の効果は無視することができません。しかし、天然の材料から抽出された精油は解明できない作用を持っていることを忘れてはいけないような気がします。もし、医療的な側面から精油を用いていくのならば有効な成分のみを取り出して用いていくでしょう。それはまさに現在使われている薬そのものです。化学成分にこだわることによって精油のもつ素晴らしい香りによる心地よさはどうなってしまうのでしょうか。古来から用いられている植物を使った医療では、化学成分は測定できませんでした。しかし、人間は多くの経験をつみ、植物の力を用いてきました。 そこで私たちが考えた漢方アロマセラピーは漢方の、東洋医学の考えをアロマセラピーに取り入れてみました。漢方薬で使用されている多くの植物はアロマセラピーでも用いられていることがわかりました。しかし、漢方薬とは植物の扱い方が異なります。漢方薬では生で用いるもの、乾燥して用いるものなどがありますが、アロマセラピーで用いる植物は基本的に生で使用します。ですから同じ植物でも性質は異なると考えます。しかし、漢方薬は植物の性質などから作用を見出してきたわけで、アロマセラピーで用いられる植物も同様と考え、アロマセラピーで用いられる植物について膨大なデータを集めたわけです。そして、独特の分類法を見出したのです。この分類に基づいてブレンドし、更なる効果をもたらすため東洋医学からなる技術を考えました。すると今までのアロマセラピーとは異なる意外な効果があったのです。 ここで、ひとつのケースを用いてみましょう。 33歳、女性、身長165cm、体重48kg、やややせ気味のクライアントです。この方は、生理不順でした。生理がいつも10日程度遅れてしまいます。このクライアントの体質から現在の状態を東洋医学独特の四診という診断をしました。すると、東洋医学でいう「血」が足りませんでした。この「血」は全身を栄養する物質で、精神活動を担うものです。血を作るには当然食事が重要となります。話を進めていくと、クライアントは日常的にあまり上手に食事が摂れていないことがわかりました。ですので、東洋医学でいう脾胃の働きを強化し、さらに血の生成を促すような精油を用いていきます。ここでは、フェンネル、ラベンダー、フランキンセンスをブレンドしました。もちろん、この香りはクライアントも満足するものでした。私たちは、通常鍼灸を併用していきますが、鍼灸に抵抗のあるクライアントでしたのでアロマのトリートメントのみの施術を行いました。また、自宅でできる養生方法もお勧めしました。アロマセラピーは肩こりや腰痛、冷えに対して当然効果はありますし、リラックスできたので、クライアントは大変満足して帰られました。数週間がたち、生理が予定通り来たと喜んで再来院されました。消化器系のトラブルも少しは改善したような感じだそうです。この方は、その後鍼灸治療も加えていき、生理周期に変化があり、以前に比べると改善されたと喜んでおりました。 これはひとつのケースですが、アロマセラピーの新たな一面を垣間見た気がしました。その後多くのケースを経験し、現在の漢方アロマというひとつの方法論を完成させました。 ここで、鍼灸や漢方、アロマの最近の傾向を私の意見として述べたいと思います。近頃、ツボや漢方薬、アロマはクライアント中心の方法が行われなくなっていると感じています。多くのツボや漢方薬、アロマをクライアントに当てはめている傾向が強いのです。つまり、○○に効くツボ、漢方薬、アロマという単純化した用いられ方が横行しているような気がします。あくまで個人に合わせた「ブレンド」という方法が用いられないということは西洋医学となんら変わりがないということです。西洋医学は検査で異常がない場合は治療が上手にできないことや副作用など多くの問題がありますが、西洋医学は私たちの生活に欠かせないとても重要な医学です。西洋医学の補完という意味で存在している東洋医学が同じことをしても必要性がないのではないでしょうか。我々はもう一度原点に戻る必要があるのではないでしょうか。 この方法論はこの後、鍼灸の効果や漢方薬の効果の一部分を補助でき、さらに西洋医学を補完できるものと考えています。この方法論を多くの施術者に用いてもらい、クライアントの満足度を高めてもらえるように今後、漢方アロマセラピーの普及を使命とし、努力していきたいと考えています。ご興味のある方は、実際に施術をお受けください。また、この方法論を学びたい方は当社で行っているノスボス代替医療カレッジの漢方アロマセラピストコースを御受講ください。ここでは、知識、技術だけでなく、日常で使える養生方法もお伝えしております。 |
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