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1時間目 「病は気から」


 今回のテーマは「気」です。この気について勉強していきましょう。
一体、「気」とは何でしょう?

 目に見えるものでもなければ、数字で表せるものでも有りません。しかし、多くのヒトは良く使います。気合、元気、根気、気力、空気・・・。私は剣道をしていたので、先生から「気合を入れていけ」とよく怒鳴られました。そのときは声を出して、一生懸命に動くものだと思っていました。しかし、東洋医学を勉強していくにつれ、「気」とはなんだろうと疑問を抱きました。

 中国医学の考えでは、すべてのものが「陰」と「陽」に分けられます。
ヒトの身体も同じです。人体を構成する基本的成分には「気」、「血」、「津液(水液)」が有ります。この中で陰に含まれるものは「血」、「津液(水液)」です。この場合の「血」は病院などで検査する血液ではありません。赤く流れ、全身を栄養し、精神活動を支える物質です。「津液」は水液の総称で、身体に潤を与え、また「血」の組成成分です。また、陽に含まれるものは「気」です。

 この「気」こそが身体を作る根本的なものなのです。胎児は両親から生命を分けてもらい誕生し、成長します。この時、必要な気を「先天の精気」といいます。しかし、先天の精気は次第に減っていくので、食事により「後天の精気」を作ることによって両者が補い合うのです。また、生物は「空気」を肺に取り込み、身体中に送り込みます。「気」は身体の流れを良くし、身体を温め、身体を防衛し、身体を栄養します。また、気はあらゆる物質の原料として重要なものです。

 ですので、「気」がなければ「血」、「水」を作ることすらできません。ということは、気を高めなければヒトは動くことが出来なくなるのです。「気」持ちが弱いヒトはビクビク、オドオドして食欲がなくなったり、睡眠不足などに陥ります。でも、「気」持ちが強ければどんな逆境にも抵抗することが出来るのです。つまり、「気力=生命力」を示すものなのです。

 では、この「気」を補うためにはどうすればいいのでしょうか?

 やはり、何といっても食事でしょう。「医食同源」という言葉があるように、しっかり栄養を取ることで気を作り、健康な身体を作ることが必要です。しかし、身体がすでに衰弱しているヒトは食欲が有りません。まずは食欲を取り戻し、栄養を吸収しやすい身体作りをしなければなりません。その方法として我々、鍼灸師がいるのです。私たちはいわゆる「気」を扱う人間です。鍼という道具を媒介として、「気」を身体に送り込んでいるのです。そうすることで、「気」を上手に作れるよう導く手伝いをしているのです。

 経穴(ツボ)では、おへその下にある関元・気海、足にある足三里などを刺激します。また、アロマテラピーではパイン、ティートリー、フェンネル、マジョラムなどがおすすめです。

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